2018.11.17 土 16:27
目立つ位置にあったり大きかったりするほくろにコンプレックスを抱える方は少なくありません。そんなほくろは、治療によって除去することが可能です。
しかし中には、ほくろ除去の施術後に傷跡が膨らんでしまったという失敗のケースがあるようです。そこで今回はほくろ除去の施術後の膨らみについて詳しくご紹介していきます。
ほくろ除去後に傷跡が膨らんでしまった!一体どんな状態?
ほくろ除去の施術後、傷が治り始めた頃から徐々に傷跡が膨らんできだり、ぽこっと盛り上がってきたりしてしまうことがあります。
これは、「肥厚性瘢痕」や「ケロイド」という症状が起こってしまっている状態です。
肥厚性瘢痕とは、
”真皮中層から広く広範囲に損傷が及んだ場合、「創傷治癒の遅延」により発生”
引用:一般社団法人日本形成外科学会「瘢痕・肥厚性瘢痕」
する症状です。外傷や手術の縫合傷などで起こりやすく、初めは赤みがありますが徐々に赤みが消失して盛り上がりだけが残っていく特徴があります。当初の傷の範囲を超えることはあまりありません。
一方ケロイドとは、明確な発生原因はわかっておらず、
”真皮の表層のわずかな損傷でも、発症原因となりうる”
引用:一般社団法人日本形成外科学会「瘢痕・肥厚性瘢痕」
症状です。かゆみや痛みを伴うこともあり、当初の傷の範囲を超えて大きくなる場合もあります。
ほくろ除去後の膨らみは放置しても大丈夫?
ほくろ除去の施術後に起こってしまう可能性がある膨らみは、基本的に治療をせずに放置しても生命に関わるような問題はありません。
こうした膨らみは、半年〜数年かけて徐々に平らに戻っていくことありますが、そのまま膨らみが残ってしまうこともあります。
もしも目立つ位置にこうした膨らみが残ってしまうと、審美面で深刻な悩みを抱えてしまう方が多くいるようです。
ほくろ除去後に膨らみができてしまう原因とは?
《必要以上に傷が深くなってしまった》
膨らみができてしまう原因としてまず考えられるのは、傷が必要以上に深くなってしまったというケースです。
ほくろ除去の施術にはいくつかの術式がありますが、中でも電気メスを使用した施術や、切開縫合法による施術は傷が深くなりやすい傾向があると言われています。
また、単に医師の技術不足によって、必要以上に傷が深くなってしまったということも考えられます。
《傷が膨らみやすい部位への施術だった》
一般的に、表情の動きや体の動きによって皮膚が引っ張られる位置のほくろを除去した場合、傷跡がケロイドや肥厚性瘢痕になるリスクが増すことがあると言われています。
具体的には、肘や膝・肩・顎・鼻の下などがこれに当たります。
《施術後のケアが十分でなかった》
施術後のケアが不十分だった場合も、ケロイドや肥厚性瘢痕のリスクを高める可能性があると言われています。
施術後のテープケアがしっかりと行われていなかったケースなどがこれにあたります。
ほくろ除去後の膨らみを改善するための対処法とは?
《まだ施術から日が浅い場合は経過を観察》
施術からまだ日が浅い場合は、一旦経過を観察してみると良い場合があります。施術から半年が経過していない場合は、まだ膨らみが徐々に平になっていく可能性があります。
ただ、半年〜1年以上が経っても状態が変わらない場合は、劇的な改善の余地がない可能性が高いです。
《手術以外の治療方法(保存的治療)を受ける》
膨らみがなかなか改善しない場合、保存的治療を受けることで膨らみを改善することができる場合があります。
保存的治療とは、外科的な治療のような出血を伴わずに治療を行う方法です。具体的に挙げられる保存的治療の内容には以下のようなものが挙げられます。
・圧迫療法
シリコンのシートなどで膨らみを押さえつけて圧迫する・局所注射療法
ステロイドを膨らみ部分に直接注射する・外用薬療法
ステロイド入りのテープを貼ったり、軟膏を塗布したりする・内服療法
瘢痕の増殖を抑制する効果のある薬を内服する
これらの治療方法を単独またはいくつか組み合わせて行うことで、ほくろ除去の施術後の膨らみを改善することができる可能性があります。ただ、この保存的治療には、かなりの時間がかかることを覚悟する必要があります。
《膨らみを改善するための修正手術を受ける》
こちらは、外科的な手術によって膨らみを改善する方法です。保存的治療では膨らみが改善しなかった場合などに用いられることが多いようです。
問題となっている膨らみ部分を切り取り、周りの皮膚を縫合していきます。同時に保存的治療が用いられることもあるようです。
注意点としては、しっかりと施術を行わなければ再発のリスクが伴います。信頼できる医師のもとで修正手術を受けることが大切です。
ほくろ除去後の膨らみを予防するためにできることとは?
《技術力の高い医師の元で施術を受ける》
施術後の膨らみを予防するためには、技術力の高い医師のもとで施術を受けることが大切です。
医師の技術が未熟であったり、雑に施術を行っていたりすることが、ほくろ除去後の膨らみが起きる大きな原因の一つです。
医師選びの際には、医師の経歴や専門分野・カウンセリングでの印象などを通して、ほんとうに信頼できる医師を探すようにしましょう。
《湿潤療法を取り入れる》
膨らみをできるだけ予防するための方法として、”湿潤療法”が挙げられます。
これは特殊なテープで施術後の患部を保護することで傷口からでる体液を留め、自己治癒能力を高める方法です。
傷跡が残さないためのアフターケアの一つで、患部のケロイドや肥厚性瘢痕化を予防する効果もあるでしょう。
□ほくろ除去のアフターケアについてより詳しくはこちら□
《施術後の紫外線対策を怠らない》
施術後紫外線対策を徹底することも、膨らみを予防する上で大切なポイントです。
傷跡が残っているうちは、日焼け止めを塗ったり、UVカット効果のあるテープを患部の上から貼ったり、日傘を使用したりと、紫外線対策は常に行うようにしましょう。
《肥厚性瘢痕予防のためのケアや服薬を行う》
自身がケロイド体質である自覚がある場合や、ケロイド・肥厚性瘢痕が心配な場合は、事前にその旨を医師に相談してみましょう。
場合によっては、予防のための軟膏や内服薬を処方してもらえる場合があります。
ほくろ除去の施術を検討中ならまずはカウンセリングから
患者様のお悩みに対して納得がいくまでしっかりとカウンセリングを行います。 それは「最高水準の美容医療」を行うため、もっとも重要と考えております。
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