2018.08.31 金 14:30
数ある美容整形のメニューのなかでも、メスを使わずシワを消したり脚を細くしたりできるボトックス注射は人気があります。
今回は、ボトックス注射とは具体的にどういうものなのか、効果はどのくらい期待できるのか、といった点を、シワやふくらはぎ、多汗症・ワキガなど、症状別に説明していきます。
ボトックス注射とは?
ボトックス注射とは、ボツリヌストキシンを注入する治療方法です。ボツリヌストキシンには、一時的に筋肉を麻痺させる働きがあります。
これを利用して表情筋の収縮を緩和させることで、シワを軽減させることができるのです。
トキシン(毒素)というと何か恐ろしいイメージを持つかもしれませんが、毒素を分解、精製したものを注入しますので、安全性には問題ありません。
”ボトックスという薬剤はアメリカのアラガン社が製造しており、有効成分はボツリヌス菌によって産生されたA型ボツリヌス毒素です。
筋肉の動きを弱める効果があると言われ、医療分野では眼瞼痙攣、顔面痙攣などの疾患に適用される「医薬品」として使用されています。ちなみに、日本でボトックスという名称はアラガン社が商標登録しているため、美容医療の分野において、ボトックスという名称はアラガン社の製剤のみが使って良いという決まりになっています。”
ボトックス注射の効果
《シワの改善効果》
大きな改善効果が見込めるのは、眉間や目尻、額などの表情ジワです。表情ジワとは表情筋が動くことでできるシワのことを指します。
たとえば、目尻の小ジワは眼輪筋という筋肉が動くことで発生し、眉間シワの場合は皺鼻筋の動きによって発生します。
こういった表情筋の動きを麻痺させることでシワをできにくくするというのがボトックス注射です。
ただし筋肉の動きの麻痺や抑制は永続的に続くものではないため、定期的に継続して受け続ける必要あります。
《エラの改善・小顔効果》
顔のエラと呼ばれる部分には、咬筋と呼ばれる筋肉があります。この部位が発達すると、輪郭が四角くなって大顔に見えてしまうようになります。
そこで、ボトックス注射を行うことで咬筋の動きを抑えて、スッキリとした小顔になることができます。
注入の際は、咬筋の発達具合や大きさを見極め、注入位置を慎重に判断する必要があります。
《多汗症・ワキガ改善効果》
汗腺にはアポクリン腺とエクリン腺という2種類があります
ワキガ臭は、アポクリン腺からでた汗を皮膚の雑菌が分解するときに発生する臭いのことです。これにさらにエクリン腺から出た汗が混ざって広がることで臭いが発生してしまいます。
脇にボトックス注射をすると、エクリン腺からの発汗を促す神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑制できます。すると汗の量が軽減され、ワキガの臭いを軽減できるのです。
発汗する量自体も減少するので、多汗症の改善にも効果があります。多汗症の場合、特に効果があるとされるのは、手・足・脇などの部位です。
《ふくらはぎの痩身効果》
ふくらはぎの筋肉が発達していることで太い脚に見える場合にもボトックスが効果的です。
ボトックス注射によって筋力を低下させると、使われなくなった筋肉は自然と細くなります。その結果、脚全体をほっそりと見せることができます。
施術では、ふくらはぎの一番出っ張っているところにある腓腹筋やヒラメ筋と呼ばれる筋肉に注入していきます。
脂肪が原因で脚が太い場合は変化が期待できませんが、ほとんどのケースが筋肉によるものなので、一定の効果は期待できるでしょう。
効果の現れ方について
《注射後どれくらいで効果は現れる?》
ボトックス注射は、注入して即日効果が現れるというものではありません。
効果が現れるまでは一定の期間がかかりますが、注入部位のほかに体質なども関わってくるため、必ずこの日数から実感できると断言することは出来ません。
表情ジワの場合は、注入してから2~3日で効き始め、状態が安定するのに1~2週間程度かかるのが一般的です。
ワキガや多汗症で注入した場合、効果がわかるのは施術を受けた日から数日~1週間程度とされています。
ふくらはぎに関しては、まず筋肉の動きを抑制しそれから使われない筋肉が徐々に落ちていくという過程が必要となるため、細くなるまでには時間がかかります。早くて2~3週間、通常は3~4週間程度です。1回目はあまり変化が無く、何度か繰り返し施術を受けてやっとわかるという人もいます。
《効果はどれくらい持続する?》
ボトックスの効果の持続期間は、部位や注入量・ボトックスの種類・もともとの筋肉の強さやシワの状態などによって異なります。
基本的に、表情ジワやワキガ・多汗症の治療目的の場合は4~6カ月くらい持続すると言われています。
ふくらはぎは、筋肉が動くようになってから徐々に見た目が変化していき、シワ目的の場合のボトックスよりも長期に渡って効果が持続することが多いと言われています。
効果が薄れてきたら、もう一度注射をし直すことで外見を保つことができます。また、繰り返し注射を打ち続けていると筋肉の働きが弱まっている期間が長くなるため、それが普通の状態となっていき、徐々に持続時間が長くなると言われています。
効果が感じられないケースもある
ボトックスを注入しても思うような結果がでないときがあります。これにはさまざまな原因が考えられます。
まずは、注入量が足りなかった・筋肉からずれているなど、注射が適切ではなかったケースです。
また、長年にわたって皮膚に刻み込まれてしまったようなシワ(=表情ジワ以外のシワ)は筋肉の動きとは関係ありませんので、ボトックスで軽減するのは難しいでしょう。
他にも、何度も打つことでボツリヌス菌に対して抗体ができてしまい、効果が感じられなくなることもあります。
ボトックスの効果に関する注意点
《短期間で注入の繰り返しは控える》
ボトックス注射を1度打った後は、次に打つまでに早くても3ケ月、基本的には6ケ月以上の期間をあけることが望ましいとされています。
短期間で繰り返し注射をすると、抗体ができてしまい効きが悪くなるリスクが上がるためです。
また、前回注入した薬剤が注入部位に残っていることがあり、その場合は効き目にムラがでる可能性があることも間隔をあける理由の1つです。
なお、たとえ短期間で続けて打ったとしても、持続期間が長くなることはありません。
《品質の高い薬剤を選ぶ》
ボツリヌス菌製剤は、製造会社の違いによっていくつかの種類があります。高品質で価格が高くなるものもあれば、安価で効きが緩いものもあります。
しっかりとアラガン社製のボトックスを使用していれば信頼して施術を受けることができますが、中には”ボトックス”と称しながらもアラガン社製のものを使用していなかったり、粗悪な薬剤を使用したりしていることもあります。
アラガン社以外のボトックスでも、いくつか品質の高い薬剤は存在しています。しかし、過度に安価な製剤を使うとムラが出やすい傾向があり、効果がわかりにくい場合があります。
施術を検討するクリニックの使用している薬剤が、どのような品質のものなのか事前にしっかり確認するようにしましょう。
《専門性・技術力の高い医師を選ぶ》
ボトックスは注射ですので、簡単な施術だと思う人がいます。しかし、実際には、望む効果を得るためには患者の状態をよく確認し、適切な量を適切な部位に使用する必要があります。よって、そうした見極めのためには高い専門性と技術力が必要です。
経験の浅い医師の場合、見極めがうまくできず量が少なくて効果がでなかったり、反対に量が多すぎて効きすぎてしまい、表情が不自然になったりするといった失敗も起こっています。
ボトックス注射を希望する場合は、経験豊富で信頼できる医師を選ぶことが大切です。
ボトックス注射を検討中ならまずはカウンセリングから
患者様のお悩みに対して納得がいくまでしっかりとカウンセリングを行います。それは「最高水準の美容医療」を行うため、もっとも重要と考えております。
まずは銀座S美容形成外科クリニックにご相談ください。